運行前点検を忘れずに

「ネンオシャチエブクトウバシメ」をチェックしよう!

ネンオシャチエブクトウバシメ、「それは呪文か何かですか?」と言いたくなる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしこの呪文は、警視庁でも使用しているバイクの点検のための合言葉なのです。
そもそも覚えるのが難しいので合言葉として使えるのかという疑問もありますが、これはバイクに乗る前にチェックしておくべきポイントをまとめた表現なのです。

「ネン」は燃料、燃料がしっかり入っているかを確認しておきましょう。
「オ」はオイルで、経年などによってオイルに劣化が進むと粘度が低下して潤滑性能が低下するといった問題が起こる可能性があります。
劣化して黒くなっていないか確認しておきましょう。

「シャ」は車輪、「チ」はチェーン。
どちらも安全な運転のために欠かせない部分で、タイヤの空気圧は正常か、チェーンに遊びがしっかり確保できているかをチェックします。

「エ」はエンジン、バイクがきちんと動くかどうかを決めるもっとも重要な部分でもあります。
とくに注意したいのが、オイル漏れとラジエーターの水漏れです。
オイル漏れを起こしている場合には臭いがするので要注意で、もしこうした漏れが見られた状態で走れるならそのままバイク屋に点検してもらいに行きましょう。

「ブ」はブレーキ、「ク」はクラッチで、どちらも機器具合やスムースに動くかどうかを確認します。
「トウ」は灯火類、灯火類は球切れなどを起こしていると走行中に警察に止められてしまう可能性が高くなるので要注意です。

「バ」はバッテリー、そして「シメ」は各部の締め付け具合です。
締め付け具合に関しては毎回細かく行う必要はないかもしれませんが、久しぶりに乗るときなどは入念なチェックが欠かせません。
どれも運転前に軽くチェックするだけでも、安全性・安定性に大きな差が出てくるので忘れないようにしましょう。

ユーザーマニュアルにも目を通しておこう

こうしたチェックポイントが正常かどうか、なにか問題が生じていないかどうかをすぐに見極めるためには、上述したような基本的な注意点を踏まえておくほか、バイクのユーザーマニュアルに目を通しておくことも重要です。
ユーザーマニュアルには点検に関する説明も記載されています。
そのバイクにとってふさわしい点検方法やチェックポイント、あるいはどの程度の以上ならバイク店に持ち込む必要があるのかなどの見極めに役立つでしょう。

チェックポイントはバイクのデザインや装備によって、確認しやすい場合と確認しにくい場合があります。
トラブルの兆候を見過ごさないためにも、ユーザーマニュアルにひと通り目を通して自分のバイクにとってふさわしい点検方法を身につけておきたいところです。